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トロント国際女性映画祭入選
MIFF受賞

Story

埼玉のリフォーム会社に勤めている玲

ある日、幼なじみの凪からの連絡を受け

同僚の裕太と共に凪の住む石巻を訪れる

玲にとっても石巻は故郷である

玲と凪が抱く

それぞれの過去への向き合い方

それぞれの未来への向き合い方

そこに生じる二人の心の掛け違いが

あの日の過去を引き寄せる

“あの日を忘れない”

その思いは二人を過去へと連れ戻すのか

それとも未来へと歩ませるのだろうか…

何かに気付く玲
巣箱
座り込む玲

登場人物

中元玲

中元玲

宮城県石巻市出身、埼玉在住。育英金で都内の大学を卒業後、埼玉のリフォーム会社で働いている。世話好きでハキハキと喋るしっかり者。地元石巻で暮らす凪を気にかけている。

多部凪

宮城県石巻市在住。現在一人暮らし。年齢は玲の4つ下で玲とは姉妹のような間柄。震災以前の幼少期に母を亡くしている。震災後は引きこもりがちに。 

辻祐太

辻祐太

埼玉在住。玲の職場の後輩。ノリは軽いが仕事はきっちりこなすタイプ。とあるきっかけで玲と共に石巻へ行くことになる。石巻で食べる海鮮を楽しみにしている。

菱川あん

玲が働く埼玉にあるリフォーム会社の社長。玲が高校生の頃に知り合う。玲からは「6年経ったら石巻に帰る」と言われていたが、このまま会社で働き続けてもらっても良いと思っている。

記者

記者

東京の出版社が発行する冊子「想い出」の記者。石巻市の日和山で見つかった手紙について現地で取材をしている。

カメラマン

記者に同行しているカメラマン。

職人あきら/けんいち

玲の勤め先の先輩。強面だが実は優しい。

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上映情報

キャスト

中村更紗 二田絢乃

卯ノ原圭吾 鈴木達也 坂巻佑 多田浩志 稲村美桜子

コメント

野本梢

野本梢/監督・脚本

震災から10年、映画を撮りたいと稲村プロデューサーからお話をいただき、石巻に伺わせていただきました。
そこで見たのは報道とは差異のある、整備された街並み、海の見えない防波堤など、現地の人々が前を向いて同じ事を繰り返さないよう自衛する意識でした。それと共に未だ多くの行方不明の方がいる中で、人によって様々な向き合い方をされていることも知りました。
あのときの記憶を呼び起こすのではなく、今の人たちの見ているもの、感じていることを、不器用な2人の主人公を通して少しでも共有できたらと思います。

【プロフィール】
埼玉県出身。学習院大学文学部卒。
大学在学時よりMV 制作会社に所属し、卒業後はスポーツインストラクターやテレビ局の事務などで苦虫を噛む思いをして働きながら、映画や脚本のクラスに通う。
NCW卒業後、短編映画を制作し、2019年製作の『次は何に生まれましょうか』(主演:根矢涼香)が福井駅前短編映画祭2019グランプリなど多くの賞を受賞する。
2020年製作の『愛のくだらない』(主演:藤原麻希)が第14回田辺・弁慶映画祭にてグランプリを受賞、10/30より池袋シネマ・ロサ他で公開される。

稲村久美子

稲村久美子/プロデューサー

石巻に通って10年以上の時が経ちました。
当時知り合った子ども達も、成人して就職したり結婚したりと時折元気な姿を見せてくれます。
昼間、避難所を回り夜その日の宿に戻ると泣いていた日々を決して忘れることは、出来ません。
私は、なぜここに来てしまったんだろう?自分のやっていることは、正しいのだろうか?
当時、お金も力も何も無かった自分に出来ることは、ほんの僅かでした。
それでも、沢山の方に支えられながらここまで来ました。当時より、ずっと支援して下さった皆様に改めて感謝致します。
映画の撮影も無事クランクアップしました。
この作品を今後多くの方に届ける為に、皆様にお力添えと、作品を今後も見守って頂ければと思います。
宜しくお願い致します。

【プロフィール】
1967年4月生まれ。有限会社エイジア代表取締役。日本心理学会所属認定心理士。映画プロデューサー。25歳で独立起業。震災時「東北関東草の根支援プロジェクト」を立ち上げ、主に石巻へ通う。
一男三女と猫5匹の母。

中村更紗

中村更紗​/中元玲 役

中元玲役を演じさせていただきます、中村更紗です。
十年前、私も玲と同じ十七歳で、地元岩手県にて震災を経験しました。
けれど、私は被災者ではない。その思いが、震災に纏わる作品に関わる事に長く影響をしてきました。
しかし、脚本を初めて読んだ時、震災の事実だけではなく、玲の大切な人を無くした後の在り方に共感をしました。そして、この物語の終わりに私自身も改めて前を向かされました。
そんな、大切な人への想いがこの作品を通して届くよう、撮影に臨みたいと思います。

【プロフィール】
1993年11月15日生まれ、岩手県出身。
2016年より演技を始め、以降舞台を中心に活動。2020年より自主制作映画や広告等、映像演技を本格的に開始し、現在公開待機作を多数控える。https://linktr.ee/sarasanakamura

二田絢乃

二田絢乃​/多部凪 役

多部凪役を演じました二田です。
まず、この映画に興味を持っていただきありがとうございます。石巻で3日間、埼玉で2日間の撮影が無事終了いたしました。
石巻は私にとって初めての場所でした。とても強くてやわらかい街だと思いました。特に感じたのは海の風です。このまま留まってるわけにはいかないぞ、進んでいくぞ、という強い意思感じました。
そんな石巻で育った玲と凪も強くてやわらかい人です。でも時には人のために、自分のために、そして自分が生まれ育った街のために、やわらかくいれないときがあります。そんな人間らしさを、石巻の風と共に感じていただけたらと思います。
完成は先になると思いますが、何卒応援よろしくお願いします。

【プロフィール】
慶應義塾大学卒業。高校で演劇に触れ、大学でも継続して打ち込む。
卒業後、会社員として働きながら舞台のみならず映画やCMにも活動の幅を広げている。現在は劇団エンニュイ『無表情な日常、感情的な毎秒』に継続して出演中。観たお客様の人生を豊かにする、そんな伝説を残したい。

卯ノ原圭吾

卯ノ原圭吾​/辻祐太 役

10年前、石巻を「いしのまき」と読むことを知りませんでした。
僕が演じた辻祐太は、僕と同じ東京都出身で、震災に対してどこか他人事のように感じているうちの1人でした。
今回撮影で初めて石巻に行き、感じた雰囲気、匂い、温度、湿度。
祐太としても、僕としてもそこで受け取ったものをそのまま表現できたと思います。
これは単に震災の物語ではありません。
人という生き物の物語です。
たくさんの人に届きますよう どうぞよろしくお願いします。

【プロフィール】
1993年6月9日出身東京都。
明治大学シェイクスピアプロジェクト「ヘンリー四世」主役。
代表作「仮面ライダーエグゼイド」(2017)、「ドクターX~外科医・大門未知子~ シーズン6、7 浅利真蔵役 レギュラー出演」(2019・2021)、「Blue」(2021)

坂巻佑​/菱川あん 役

いろいろ震災について調べたつもりでおりましたが、現地の復興祈念公園で見る津波の映像や語り部のかたの言葉は、自分の家で動画をみるのとは全く違いました。
石巻を訪れさせていただいたこと、とても感謝しています。
震災を風化させないために、映画を作ることはたいへん意義のあることだと思います。その震災関連の作品を野本監督がお撮りになるということで、出演させていただく機会をいただけましたこと、本当に感謝しています。ありがとうございました。

【プロフィール】
仙台出身。北区つかこうへい劇団で初舞台、劇団東京乾電池アクターズラボ卒業。内田英治監督「僕らの方程式」や山岸謙太郎監督「逃想少年」他いくつかの自主映画で主演。「痛快TV スカッとジャパン」「世にも奇妙な物語」「家政婦は見た!」CM「ミニストップ」など数々の映像作品に出演。再現VTR などでは主演50回以上をつとめる。

鈴木達也

鈴木達也​/記者 役

ずっと震災と寄り添える作品に俳優として携わる事が一つの目標でした。
勇気を与えられたらと思ってこの作品に参加しましたが、石巻から伝わる優しさや活気、ユーモアや温かさに逆に勇気をもらいました。
多くの方にこの作品が届くように、この作品を通じて石巻を訪れたい思う方が増えるように、観て下さった方と共に作品が長く成長していくようにと願っております。

【プロフィール】
1978年 埼玉県北本市生まれ
(有)希楽星 所属
舞台を中心に活動しながら個性的な役柄としてCM、再現VTRなど活動は多岐にわたる。

出演作
左様なら(石橋夕帆 監督)、閉鎖病棟 それぞれの朝(平山秀幸 監督)、事故物件 恐い間取り(中田秀夫 監督)、Eggs選ばれたい私たち(川崎僚 監督)、愛のくだらない(野本梢 監督)

多田浩志

多田浩志/カメラマン 役

震災当時、山形の実家の両親が心配でよく連絡していた。「いやこっちはもう片付いたから今は宮城県から避難してきた人ば受け入れてんだ山形は」。
東京から毎週のように石巻の鮎川浜に出向いて活動をしている友人がいた。2年後彼と一緒にその場所へ訪問する機会があった。
そこにあったはずの集落がないことに衝撃を受けた。初めて来た人なら最初から何もなかった場所だと勘違いするくらいの更地になっていた。
軽トラで支援物資運んでいる友人もいた。思えば自分の周りには自然にそういった活動をしている人間が多かった。
そんな折この石巻映画プロジェクトを知り参加の打診を致しました。微力ながら関わることができたことに感謝申し上げます。

【プロフィール】
松本卓也監督率いるシネマ健康会のスタッフを務める。
野本梢監督作品への参加は「次は何に生まれましょうか」以来2作品目。

稲村美桜子

稲村美桜子/多部凪の中学生時代 役

地震があった日、私は保育園にいました。
その日は、母と父が夜まで帰って来られなくて、迎えに来た姉達と祖母の家に行きました。
電気が夜になってもつかなくて、何度も余震があり恐くて泣きました。今でも、忘れられないです。
石巻には、母や父や姉と小さな頃から何度も行きました。仮設住宅のイベントや母のやっていたボランティアの手伝いをしながら、地元の人達と沢山お話をしました。
今回映画に参加して、町が凄くきれいになっていてびっくりしました。
石巻には、良いところが沢山有ります。皆さん、映画を見てぜひ石巻のことを知って下さい。

【プロフィール】
2007年4月生まれ
出演作
朝をこえて星をこえて(ダンス、主題歌ボーカル)、あの頃と甘いシュシュ、次は何に生まれましょうか、一緒に歩こう、ハマノヒロチカ「センチメンタル」MV 他
趣味
スキューバダイビング(PADI /OWDジュニアライセンス)、バトントワリング

isakazu

isakazu/イラストレーター

石巻の方と言葉交わす機会がありました。
節目の10年目に映画を撮るお話をしたときにとても嬉しそうにありがとうとおっしゃってくださった方の笑顔が大変印象に残っています。
私も携われて良かったと思いました。

【プロフィール】
24歳の終わりに南米大陸一人旅に出かける。それをきっかけに絵を描くことが好きな事を思い出して描き始める。
トータル3年程の南米大陸の旅を終えて帰国後、地元埼玉県にて展示会等をしながら作家活動を続ける。
印度放浪半年を経て現在はイラスト制作、Tシャツデザイン、名刺デザイン、ウィンドーペインティング、ポストカードデザイン、CDジャケットデザイン等、あーと活動を広げている。
経歴
1993年 南米一人旅に出る
2000年 ユニセフポストカードデザイン
桶川市響の森市民ホールにて二人展開催
第一回Art Bridge公募展入選
2019年 ISA Graphic Service設立
asia movieキャラクターデザイン
あれぐりあ大陸CDジャケットデザイン
https://isakazu.jimdofree.com/

クレジット

監督・脚本/野本梢 主演/中村更紗 二田絢乃

出演/卯ノ原圭吾 鈴木達也 坂巻佑 多田浩志 稲村美桜子 小山綾子 稲村健一 遠藤晃

製作/有限会社エイジア エイジアムービー 石巻で映画を撮るプロジェクト

プロデューサー/稲村久美子

主題歌/『鳥人』ナックルヘッド feat. 心near作詞・作曲:長瀬誠 歌:心near ギター:長瀬誠 ピアノ:Toshie

挿入曲/作曲:ナックルヘッド ギター:日野雅司 ピアノ:Toshie

音源制作/Sound Valley(スタジオ) オフィス・スパークル合同会社

協賛

えりこう

株式会社小泉 黒川和則

石川煎餅店 自然食の店なず菜 株式会社日通ハウジング

佐藤やす子 ミヤザキケイジ 高橋良広

協力

みやぎ東日本大震災津波伝承館 石巻アパートメントホテル

まいこカフェ らぁめん麺楽屋

パートナー 有限会社イナ企画 写真工房風の彩水の音

浅間台幼稚園 エイジア学習教室

石塚畳店 石巻・小山家

大山孝彦 繁田健治 金子岳司 田鎖舜

高橋秋男 鈴木芳明 大畠みのり 村田啓治 

たなかゆう 大谷幸章 平賀三枝子

方言指導

今野敏江 今野美里 小山芳江

文化庁「ARTS for the future!」補助対象事業

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